5月〜7月まとめ① オルガン演奏会

オルガン

7月ももう終わりになり、いよいよ夏本番ですね。

パリではオリンピックが始まり、観光客でごった返すのか?と不安ではありましたが、逆に街中を歩いても電車の中も人が意外と少なく、快適な印象です。

5月から7月まで、ここでは溜めてしまったイベントたちの報告を一つ一つしていきたいと思います。

まずは5月初旬にあったオルガンの演奏会から!

リュエイユ=マルメゾンでのオルガンの演奏会

5月最大のイベントは、オルガン科の学生として通ってるパリから電車で15分程度の郊外にある、リュエイユ=マルメゾン(以下地名が長いのでマルメゾン)でのオルガンの演奏会出演でした。これはマルメゾン市が企画している年6回ほどある演奏会シリーズで、市の中心にあるサン=ピエール・サン=ポール教会で毎回マルメゾンの音楽院のオルガン科の学生が1時間ほどのプログラムを組んでリサイタルを行います。

マルメゾンはナポレオンやその妻ジョゼフィーヌが暮らした場所として有名で、サン=ピエール・サン=ポール教会には、ジョゼフィーヌが眠っています。

オルガンも大変美しく、金色の豪華な外枠はイタリアで15世紀末に作られたオルガンのものがそのまま残っているようで、1863年にナポレオン3世がイタリア・フィレンツェ、サンタマリア・ノヴェッラ教会から購入し、マルメゾンの教区に贈ったのだそう。それをパイプや鍵盤、その他外枠以外の全てを、当時の優れたオルガン建造家、アリスティド・カヴァイエ=コルが造り直し、今の姿に至ります。

サン=ピエール・サン=ポール教会のオルガン

この演奏会は、オルガンを始めて2年目の僕にとって、数少ない1時間のプログラムを演奏できるチャンス+色々な作品を演奏会で演奏できるクオリティに上げることのできるチャンスで、特に入念に準備した演奏会でした。

こちらが当日弾いたプログラム。

ロマン派のオルガンの中では規模の小さいオルガンだったので、その楽器のキャパシティを超えないけれど楽器や音楽の魅力を伝えられるような曲、それから自分の演奏レベルを上げることのできる貴重な機会なので、簡単すぎない曲でプログラムを組みました。プログラム最初の作曲家ボエリー(Boëly)や最後に弾いたルフェビュール・ウェリ(Lefebure-Wély)はちょうどオルガンの建造された時代に合う音楽で、実際にルフェビュール・ウェリはこのオルガンの完成記念のコンサートで演奏したそうです。170年前に同じ場所で同じ楽器を弾いたのだと思うと感慨深いですね。

このオール・ロマンチックなプログラムを用意するにあたって、普段から慣れているチェンバロやバロック音楽とはテクニックや準備に要する時間が違うので、練習のスケジューリングや日や週ごとの目標を徹底して行い、ストレスをできるだけ減らす努力をしました。特に練習方法やメンタルのトレーニング(あがり症の一面もあるので)は、本を参考にして一から見直しを図りました。その甲斐あってか、準備期間は少なく少々滑り込みだったものの、なんとか形にすることができたかな、と思います。お客さんが真剣に耳を傾けてくれたり、盛り上げてくれたりと、一体となって反応してくださったのが何より嬉しかったです!

といってもまだまだ2年目、まだまだ学ぶべきことや課題が多いのが現状です。オルガンでも色々なところで演奏ができるようこれからもがんばります!

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