ずいぶんとご無沙汰してしまいました。
フランスでは年度末が6月に来るため、現在は年度末に向けて準備が慌ただしくなり始める時期です。
そして今月の初旬には修士論文提出という一大イベントがあり、無事に提出を終えることができました!
オンラインでの提出なので、紙媒体にする必要がないのがとても楽で良いのですが、何か目に見えた証がないのも少し淋しいように感じます。
ところで何について取り組んでいたかというと、17世紀のフランスの作曲家、マルカントワーヌ・シャルパンティエ(1643-1704)のオペラの編曲について研究していました。
当時は、ジャン=バティスト・リュリ(1632-1687)がフランス独特のオペラを作り上げ、その人気作品はチェンバロでも演奏可能なように編曲されました。しかしオペラの制作はリュリによって著しく制限されていたため、リュリの生きている間はほとんど彼の専売特許となっていました。その影響で17世紀にチェンバロに編曲されたオペラ作品もほとんどがリュリのものです。(一部リュリの死後に作られたオペラ作品でチェンバロ用に編曲されたものがあります。)そこで、当時の編曲方法を研究し、リュリと同時代を生きたシャルパンティエの劇作品を編曲してみよう!というのが、私の論文の主旨でした。
ちなみに今回の論文で提出した編曲作品のうちの一つは、昨年9月の兵庫県民会館けんみんホールでのリサイタルで演奏しました。他の編曲した作品もいつか演奏会などで取り上げたいと考えておりますが、いつになることやら…
オペラの編曲作品は、元が馴染みやすい音楽のため、コンサートでも聴き映えがありますし、何より聴いていて楽しいです。編曲もこれに限らずどんどん行っていきたいですね!
あとは無事に論文の単位がもらえるのを待つばかりです…
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